和歌山城に思いつきで訪問したにもかかわらず、どハマりしてしまった結果、
なんと、三回目の更新となる
和歌山城はなんと、ついにあの、トイストーリーに並んだんだ
冗談はさておき、今回も石垣編を書き進めていく
今回は刻印から
石垣の一つの魅力に刻印がある
刻印は、丁場という、いわば持ち場を表すとも、盗難防止とも言われている
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個人的には、いたずら心だったようにも思う
和歌山城の刻印は、図形を組み合わせたような、少し複雑な刻印が多い印象だった
簡単な刻印だと、パクられるから仕方ないか
南の丸付近では、近くで石垣が見れる+刻印のある石が多いということで、観察にはもってこいである
これは和歌山城の動物園付近にある
階段のように見えるこちらは、坂という
坂とはいっても、つまりは石垣に登るための階段である
坂には大きく2種あり、雁木と合坂という
雁木とは、二条城本丸のように、石垣の城内側を全面階段にしたようなものである
対する合坂が上の写真のようなものである
石垣の上に登るという、目的こそ同じだが、合坂では一度に登れる人数が圧倒的に少ない
和歌山城では専ら合坂が採用されている
例えば、大手門入って桝形に入るまでの石垣に登るのも合坂である
あまり石垣に登れる城は多くないが、和歌山城ではほとんどの石垣に登ることができる
これが、僕が和歌山城の虜になった理由かもしれない
実際に登って、当時の装備でこの段差を登った兵士の気持ちになってほしい
石垣といえば、やはり高石垣である
大きいもの、高いものは魅力が倍増するものである
この高石垣は岡口門を入ったところにある
この日は雨模様で、写真が暗くなってしまっているが、ジェンガのように几帳面な石垣である
しかも、登れるのである
もちろん、この高さなので柵はあるが、滅多に見れない角度で桝形を眺められる
もしも自分が敵の兵であれば、そびえ立つ石垣、その上に建つ櫓にビビりまくったであろう
この高石垣は、二条城の搦手をぬき、僕の選ぶ石垣で堂々の一位となった
(多分、直ぐに抜かされる)
僕の好みは、几帳面な高石垣と、力強い野面であるので、振れもつよいのである
最後に、この石に囲まれた楽園
岡口門から高石垣に登り、表坂側から登ると、天守への最後の桝形のような場所に出る
それがこの空間
石垣自体は打ち込み接ぎの布積みと、いたってシンプルだが、こう360度を囲まれると心臓がキリキリと痛むような気持ちの良い緊張感に包まれる
森林浴ならぬ、石垣浴である
石の隙間から溢れ出るイオンのようななにか
とても心落ち着き、穏やかになれるが、戦場という点では、ここで亡くなった魂も少なくないはずである
今の時代からすれば、決して恵まれていない時代
ここで戦った人は、どんな人で、どんな気持ちでここに立ったのであろうか
自分の人生にも重ね合わせ、しばらく目を閉じた
和歌山城の記事はここまでである
正直、そこまで期待していなかっただけに、ギャップに打ちのめされてしまった
見所としては、鉄筋コンクリート製とはいえ、外観はほぼ完璧に再現された天守、城の中にはまず他例を見ないであろう動物園、そして、様々な様式の石垣、さらに、天守と櫓を結ぶ多聞櫓である
和歌山まで行って見る価値は十分
この記事が背中を押せたなら幸いである
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