二条城の普通の観光記は
こちら
今回は二条城を石垣を中心とした観点から紹介していきたい‼️
二条城に行く際、ほとんどの方は東南隅櫓を最初に目にされるだろう
この櫓は重要文化財に登録されている
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[1回]
徳川系の城らしく、真っ白の漆喰塗籠(ぬりごめ)で、柱を完全に隠す大壁造り(おおかべつくり)となっている
特徴としては、格式高い長押形(なげしがた)という、窓の上の筋や、石垣を登ろうとする敵兵に石を落としたりする石落しが付いているところ
石垣の特徴としては、左袖や屏風折などのない、横矢がかからないなっすぐな石垣があげられる
上空写真で見ると一目瞭然〜
例えば大阪城では
特に下側の石垣はとてもギザギザしている
これは屏風折といって、石垣を登る敵兵を横から攻撃できるように工夫された石垣
石垣を登る敵兵を真上から攻撃するのって、とても難しいのである
ほぼ垂直の石垣を上る敵兵
石垣の上の土塀の狭間からでは真下を向けないからである
また、左袖は基本的には、城の門の、内側から見て左側に突き出した櫓
これは橋を渡って攻め込む敵兵に横矢をかけられる
大阪城では桝形が左曲がりなので、右側(西の丸庭園の隅)に千貫櫓という櫓があり、その代わりになっている
話は逸れたが、次の見所は本丸の櫓門の左右にある石垣
まず左側
素晴らしい打込み接(うちこみはぎ)の布積み
打込み接とは、石を積む際に、できるだけ隙間なく組み合わせられるように加工した石を使った石垣
布積みとは、横一線に石を積む方法で、横目地が通る(横に線を引くことができる)のが特徴
丁場(ちょうば)という、石垣を組む班分けの境もわからないほどの美しい石垣である
(二条城の石垣に丁場があったという歴史的な知識は持ち合わせていないが、、)
次に右側
こちらは、ややばらけた打込み接の布積み
画像中央部の石垣がやや乱れている
しかし、この乱れも、人間味があり、綺麗なだけが美ではない
高い技術だけが正義ではないと感じさせてくれる
同じ知識を持った、同じ人間を量産しようとする現代社会の問題を投影している気もする
とにかく、100年前の日本人にはこんな石垣を組めたのである
100年生きる人がいたり、100年前の美術品などあるが、石垣ほどタフに残っているものは珍しいはずだ
そこが、僕が魅力を感じる部分である
さて、門をくぐると桝形に入る
こちらも打込み接
この右端が算木積みと言い、崩れやすい石垣の端を強固にする積み方である
長辺が短辺の3倍程度の石を交互に組むことで、挟み込むような形で一体化するので、とても強い
熊本の地震で熊本城の櫓が一本の石垣で支えられている映像はまさに算木積みの強さを示しているといえる
また、算木積みの石は加工の精度を上げる場合が多く、二条城では切込み接ぎとなっている
表面は丁寧にはつられている
NO.2に
続くPR
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