和歌山にはこれまでに5回ほど行ったが、城へ行った事はなかった
と言うのも、白浜や那智などのリゾート地にしか行った事がなかった

今日は引きこもって読書三昧の1日にしようと思い、2日分の食料と飲料、お菓子などを買い込んだにも関わず、気づいたら和歌山行きの電車に乗っていた
意思の弱いところは本当に治らない

朝から快晴だったので、熱中症を心配したが、和歌山に着いた時、小雨が降りはじめた

電車から降りてすぐに気づいたが、和歌山の駅前は外堀の面影を残していた

[2回]

こういう、城下町に将来住むのは密かな夢でもある
和歌山と言う街にすぐに魅力を感じ始めた

城はすぐ近くまで行かないと姿を現さなかった
どうやら、今回も山登りがありそうである、、、

まずは城の周りを1周して石垣を観察する

初めに目に入ってくる石垣である
石垣の詳しい話は、次の石垣編で話すことにするが、なかなか立派な石垣である

丁場も見とれる石垣は、作り手がそれぞれ最高のパフォーマンスを発揮した結果のように思え、好感をあたえてくれる


そこから東に向かうと大手門があるが、途中で早速見所がある
御橋廊下という、渡る者の姿を隠すための独特な橋が見える
しかも、その奥に天守を眺める、最高の撮影スポットである
この日はあいにくの天気だったが、この独特の雰囲気と、構図のバランスに、つい歩みをとめ、見入ってしまった


城の中に入り、二の丸の方へ歩くと、御橋廊下の中を見学できる
ここは履物を脱いで入ることもできる
入ってみてわかるが、想像していたよりも傾斜が強い
基本的に城の内部に行くほど高くなるので、当然だが、これほど実感できる場所はあまりないのではないだろうか


これは追廻門(和歌山市指定文化財)
赤く塗られた高麗門であるが、門を赤く塗るのは、徳川家の姫が嫁いだ家だけの特権だったとか
ちなみに高麗門とは、門の屋根を冠木の上だけとし、死角を減らした門である
そのため、控柱には別に独立した屋根が付いている
その屋根は扉を開いた際には扉を雨から守る屋根となり、一石二鳥である


こちらは岡口門(重要文化財)
櫓門となっていて、もともとは大手門だったそう
後に、大手門を移した際に搦手となったのだとか
ここからの眺めも、最高に美しい
僕に写真の心があれば、と思ってしまう


ちなみに、和歌山城には動物園がある
ちょうど南の丸の場所が動物園となっている
規模こそ大きくはないが、無料であること、城の中であることを考えれば、普通のことではない
個人的にはミーアキャットが可愛かった

天守閣の見所はなんといっても多聞櫓

すこし写真に加工を加えてあるが、天守から見た多聞櫓
多聞櫓とは、石垣の上に作る土塀の代わりに、長い櫓を作ったものである
簡単にいえば、壁の役割をする建物である
当時の兵器では歯が立たない鉄壁の防御機構であるとともに、平時は食料や倉庫、住居などとして利用された

実は多聞櫓は、奈良の松永久秀が建てた多聞山城に築かれたのが始まりである
織田信長が多聞山城にあった櫓と天守を参考に作ったのが安土城といわれている
松永久秀がいなかったら、このような城郭の姿は見られなかったかもしれない
そう考えると、奈良県民は鼻高々である


最後に、和歌山城の小人伝説について
これは、和歌山城のある場所で見られる小人である
ぜひその目で確かめてほしい

ついつい長くなってしまったが、和歌山城をとても気に入ったことが伝わったのではないだろうか
天守は復元だが、その他の部分も魅力が多すぎる、本当にオススメのお城です ×Close