郡山城の石垣については、はっきり言って逆さ地蔵くらいしか脳みそには記憶が刻まれていなかった
何しろ、前回行ったのが小学生の頃だか、もっと前かもしれない
校外学習で訪れ、その後父親と行った
先ずは、近鉄郡山駅から5分ほど歩き、最初の踏切を渡ったところにある鉄門跡
この城の特徴として、堀に沿うように電車が通っているため、堀側から石垣を観察しにくいところがある
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よって、この鉄門が最初に観察できた石垣となった
やや小ぶりの石を野良積みにした石垣
高さは約5Mといったところか
隅は初期の算木積みというような、未熟な算木積みとなる
しかし、かなり綺麗に石垣が残っており、安心した
この石垣の脇から堀の石垣を見られるが、角度が悪く、写真には納めなかった
さらに、堀の石垣は草木が茂り、あまり見えなかった
鉄門から入っていくと、最初に毘沙門曲輪という縄張りの石垣が見られる
ここも草木が茂り、観察には適さなかったが、石垣にいい味が出ていたので写真を撮った
算木積みの程度は、先程の鉄門よりは上がっている
それにしても、石がかなり小さいのがわかる
これでは、算木積みの効果も薄いだろう
また、上段は谷積みとなり、修復の跡が確認できる
草木が茂り、石垣にとってはかなり危険な状態となる
本丸に入るところにも門の跡がある
この算木積みは精度こそ高くはないが、これまで見た中では一番安定感はありそうである
算木積みは、上の石の重みを利用し、細長い石を押さえつけることで石垣の角を一体化させることが目的である
挟み込む石が大きく、また多いほど安定する算木積みとなる
郡山城の算木積みの場合、1つか、2つくらいしか挟み込んでいない
さらに、本丸前以外は小さな石を挟み込んでいるため、強度的にはあまり強くないのである
例えば、京都の二条城の場合、石の長辺が3つの石を挟み込んでいるのがわかる
石垣の組まれた時代や経済的背景によって3段階ほどに分けられ、郡山城の算木積みは中期の未熟な算木積みと言える
対して、二条城の算木積みは技術が進み、ほぼ完成された算木積みと言える
ちなみに、初期は角の石が隣の石を挟み込む形になっていなかった
カメラを持ち歩き始めてから訪れた城には算木積みが完備されていたので、写真がないのが残念である
そして天守台
昔に訪れた時には、もっと森の中みたいな雰囲気だった気がするが、今では綺麗にひらけている
それに、こんな堀があった記憶もないし、もっとこじんまりしていた気がする
まあ、幼い頃の記憶なのであてにはならないが
やや歪んだ多角形が連続したような本丸の北端にそびえる天守台
今は工事中で中には入れないが、存在感は抜群である
小さいながらも、多聞櫓を持つ大手門
この時代にしては大きすぎるほどの堀
さらに高い石垣
やや南側の防御があまいようにも思えるが、胸を張って自慢できる地元のお城である
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